update2004.4.7

AUTHORITY ZERO / A PASSAGE IN TIME  (2003.1.22)

 アメリカ・アリゾナ州出身の4人組パンクロックバンド。「オーソリティ・ゼロ」と読み、訳すと「権威ゼロ」。日本人的には「山崎拓の顔」とか言うと伝わりやすいかもしれません。本作はファーストアルバムでありながらアメリカでいきなりメジャーレーベルよりリリース、さらには日本盤まで発売しているというとんでもなくビップな待遇されてる期待の新人。
 突然速くなったり遅くなったり、曲調が変わったり、脈絡のない編曲だったり、突然ドラムの音が暴れたり、変態的な旋律のギターが絡んできたり、などなどの摩訶不思議な楽曲が楽しく怪しくむしろいかがわしい、そんな楽曲が魅力的。  WARPED TOUR2003にも参加したことや、現在「ROCK AGAINST BUSH」に参加している等のため、注目度が高まっている感があります。



 いろんな所でOFF SPRINGだBAD RELIGIONだと言われてますけど、僕の第一印象ではそれら以上に「似ているな」と思ったものがあります。それは学生時代に友人と一時期通った、大学の近所のカレー屋でよく聴いた音楽です(就職先が大阪と喜んでいたら高知に飛ばされた安田くん、元気ですか)。そのカレー屋は片言の日本語を話す一人のインド人と、まったく日本語が解らないインド人数人が働いてる店でして、サイババの写真が飾られた店内では一日中インドのポップな音楽が流れていました。

 このアルバム。ヴォーカルの声がこのインドの音楽にそっくりです。

 やたら演奏がうるさい前半ではまったく気が付かなかったのですが、後半のやや落ち着いた曲調の「11. OVER SEASON」でヴォーカルの声がインドの音楽に似ていることに気づきました。

 やっべー、歌ってると言うより何か唱えてる。もしかして足はあぐらでも組んでるのか?胸の前で手の平を合わせてるのか?手足が伸びて炎を吐いて瞬間移動とかするのか?

 一回そう考えちゃうと、次第にバックの演奏もなんだインドっぽく聴こえてしまうから人類って不思議。言い過ぎであることを前提に喩えるなら、ヴォーカルが宙に浮くようなステージを披露されても、僕は驚かないでしょう(やっぱり言い過ぎた)。



 まあ本人たちも「エキゾチックなのが好き」と語っているようなので、そんな影響もあるのでしょう。とにかくこれは本当に面白いアルバムですよ。聴いてて「カッコイー」て思うのは何時もの事なんですけど、それに加えて面白い。笑える、とかそういう意味でなく。
 そんな僕のお気に入りですけど、歌詞のとおり迫り来る緊迫感がたまらない「3. LYING AWAKE」、ひたすら速く攻め立てながらもバックコーラスが際立つ「8. SOME PEOPLE」、インストだけどマジかっこいい「10. LA SURF」あたりでしょうか。
 あとですね。OFF SPRINGと比較して最も似ている箇所は、AUTHORITY ZEROのシングル曲「ONE MORE MINUTE」がOFF SPRINGのシングル曲「PRETTY FLY」「HIT THAT」と同様に「これはシングルにして出す曲か?」と思わせるところです。

 批判?とんでもない。これは「面白い」とこですよ。




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