update2003.12.7

 同時期に出たblink-182とOFF SPRING。今回はこの2つを対比してみようと思います。

blink 182 / blink-182 (2003.11.15)

 アメリカのポップパンクバンド。

 これは典型的な「賛否両論アルバム」ですね。多くのパンクバンド、ロックバンドが大抵1度は通る道ですよ。ネットをいろいろ見たり、タワレコやHMVのサイトのカスタマーレビューを見たり、2ちゃんねるを見たりしていろいろ世間の反応を見てみたのですが(ネットって便利)、見事なまでに2分されてます。
 今までの明るいポップパンクとは違う暗い曲があったり、ギターベースドラムが目立たない曲があったり。要するに「今までと前々違うアルバムが完成した」ということです。
OFF SPRING / SPLINTER (2003.11.27)

 アメリカのポップパンクバンド。

 前作「CONSPIRACY OF ONE」の雰囲気と前々作「AMERICANA」の雰囲気を合わせ持ったアルバム、と言えると思います。しかも今までのアルバムで聴いたことあるような曲まであって、「今までどうりの路線にちょっと変えた部分を織り交ぜて来たね」という感想の意味が2通りに取れるというほどのデジャヴを感じる特典つき。要するに小室哲也ばりの「自己パク?」みたいな。
 そのため、2ちゃんねるでも個人サイトでも「今までと変わらなすぎ」「オフスプらしくて良い」(ネットって便利)と2分されている印象です。

 というわけで、どんなCD出しても賛否両論だということを今更ながら改めて実感。もちろん、厳密なアンケートなどを行えばその「賛成」「反対」の構成比率によって「このアルバムは正解だった」「間違いだった」という答えをだすことはできますが、それはあくまで対象が集団である話。お金をだしてCDを購入した一人一人を満足させるのは難しいということですね。ていうか、無理だろ。
 さて。僕は「賛成」に回る人と「反対」に回る人はそれなりに傾向があるんじゃないかなと思います。そこを「バンドファン」と「パンク/ロックファン」という括りで考えてみたいと思います。


 これは予想を含んだものなんですけど、賛成派は2つに別れると思います。
(1) ロック/パンクファンでなく、blink-182ファン
(2) ロック/パンクファン
 (1)の人から見ればさ。blink-182というバンドそのものが好きであり、もうblink-182だったら何でもあり、という感覚が強いんだと思います。だから手放しでアルバムを楽しんでいる、純粋な方々。
 (2)の人から見れば、「おお、blink-182がこういうサウンドを出したんだ」という感想を抱き、これはこれで面白い現象だと感じるんでしょう。BOXCAR RACERとの関連を考えたりもして「これもいいんじゃね?」という風に見たり。
 じゃあ、反対派の人はどうなるかと言うと、必然的に(1)と(2)の中間になります。「ロック/パンクファンであり、そのなかでblink-182に期待するものがあるファン」という方々ということでしょう。「なんだよーこれ。俺がblink-182に求めていたサウンドじゃねーよ」となり、「何もBOXCARと同じ事をBLINK-182でしなくてもいいじゃねえかー」となる。

 賛成派が2つに別れるのに対し、反対派はこの1点に絞られるんじゃないでしょうか。
 これは予想を含んだものに決まってるだろ、俺は莫大なデータベースを有するリサーチ会社じゃねえんだ、と前振りをしつつ。賛成派は3つに別れると思います。
(1) ロック/パンクファンでなく、OFF SPRINGファン
(2) ロック/パンクファン
(3) ロック/パンクファンであり、そのなかでOFF SPRINGに期待するものがあるファン
 (1)の人から見ればさ。OFF SPRINGというバンドそのものが好きであり、もうOFF SPRINGだったら何でもあり、という感覚が強いんだと思います。だから手放しでアルバムを楽しんでいる、純粋な方々。
 (2)の人達は、何でも楽しんでしまう、基本的に否定しないおおらかな人達です。じゃ、次。
 (3)の人から見れば、OFF SPRINGがOFF SPRINGらしいことをやってくれた訳ですから、今までどおりの満足を得られた、という場合が多いと思います。なかには前作「CONSPIRACY OF ONE」より少し「AMERICANA」や「SMASH」に戻ったかなとか思ったりした方もいるでしょう。
 じゃあ、反対派はどうなるかと言うと。実は
(3) ロック/パンクファンであり、そのなかで OFF SPRINGに期待するものがあるファン
 と被ってしまいます。理由はお隣のblink-182の反対派と同じ。

 賛成派がたくさんいるのに対し、反対派はこの1点に絞られるんじゃないでしょうか。

 反対派って、結局そのバンドに対して思い入れが強いんですよね。だから「自分の期待」とはずれてしまうと反対派となってしまう。とりあえず「こういうのも面白いよね」と言って何でも楽しんでしまう「ロック/パンクファン」以外、アイドル的にバンドを好きになる賛成派のファンの方、も期待を持ってバンドに接した結果として反対派の方も、そのバンドに期待するものが大きいんだと思います。

 どっちのバンドも過去に何枚もアルバム出してますので。「うわあー俺が期待してた?枚目と違うよー」という反対派が現れるのは当然な結果でしょう。ファーストアルバムについては反対派は存在しなく「売れるか売れないか」ですから。


 僕?僕は両方とも好きですよ。だって、どっちにも過剰な期待はしてないですから。気楽なもんです。


 個人的に好きな曲は5、8、10、11、13あたり。特に11は緊迫感あるメロディが好き。決闘でもしてるのかよ。  個人的に好きな曲は2、3、11。4のHIT THATはイマイチ。ちなみにAMERICANAのときのPRETTY FLYも、今回のHIT THATと同じような立ち位置だと思うのですが、僕はこれもどうもなあ。なんで評価高いんだろ?



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