update2004.9.26

GOOD CHARLOTTE / THE YOUNG & THE HOPELESS  (日本盤2003.4.9)

 メイクしてステージに上がる新時代ヴィジュアル系パンクバンド、アメリカでティーンを中心に絶大な人気を誇る4人組、GOOD CHARLOTTE(グッド・シャーロット)。RANCIDのメンバーの誰かが「弟分」と称したことも人気の底上げに貢献していそうです。
 まあ正直に言うとパンクと呼ぶには微妙なテイストが多いため、日米問わずバッシングが多そうなバンドです。唯でさえ売れるってことだけで何だかよく解らない批判される業界ですからね、パンクロック界。そんな彼らの2ndアルバムがこちら、"THE YOUNG & THE HOPELESS"、名盤です。ちなみにこのアルバムリリース時、メンバーに正式なドラムがいません。そこはGLAY式。



 キャラクター先行のパンクバンドなのは解る。商業的なパンクバンドだ。アイドルだ。けど、曲が良くて、そのギャップがたまらない。ニューハーフだけど悔しいほど超美人で悔しいほど勃起、みたいな。もっともそんなシチュエーション体験したことないけど。

 彼らが「パンク」としては非常に基本的なフォーマットのリリックで世の中に放ったのがこの"THE YOUNG & THE HOPELESS"です。ポップスが「個対個」の主に人間関係やその中の感情(いわばGLAY式)を歌うものなら、パンクは「個対多」、より具体的に言えば自分対社会の構図が色濃いものです。
 そのための手法がどんなものか。トラック12、アルバムタイトルでもある"THE YOUNG & THE HOPELESS"の歌詞を見てみましょう。みんな歌詞カードの8ページを開きなさい。忘れた人は隣の人に見せてもらって。ここテストに出すぞ。

 注目すべきは歌詞の中で大量に使われる" I "。

 メロだろうとサビだろうと波のようにテンポよく繰り返されるこの「オレは」節。オレオレ詐欺も真っ青だよ。しかも全部発音的な省略をほとんでしてないで、ちゃんと" I "と発音している。
 最近のパンク系のロックでここまで" I "を連発してる英語歌詞てのはそんなに多くありません。これはむしろロンドンパンクとかで比較的多い傾向です。単調ゆえに小気味よく" I "を繰り出したりする歌詞。ピストルズとかダムドとかけっこう見られますよね。

 まあこの一曲だけを取り上げて現在のUSパンクとロンドンパンクの関連みたい言うのは乱暴だと思いますけど、ここは通じる部分じゃないでしょうか。少なくとも僕はこのアルバムタイトル曲"THE YOUNG & THE HOPELESS"はロンドンパンクを聴いてるときの様な気分になります。
 なんせ、ロンドンパンクは「自分対社会」のムーブメントですから。クラッシュが"I FOUGHT THE LAW"をカバーした背景は、そこに尽きると思います。



 "A NEW BEGINNING"(1トラック目のアルバムの始まりを決める1分ぐらいのイントロ)はイントロとしてかなりカッコいいと思う。だけど好きな曲はダントツでトラック12の"THE YOUNG & THE HOPELESS"。これのためにアルバム買う価値あったと思う。超名曲。

オフィシャルサイトその1:http://www.goodcharlotte.com/
オフィシャルサイトその2:http://www.goodcharlotterocks.com/ ※リンク先音あり注意!
以上2つ、下記のソニーの日本オフィシャルサイトよりリンクあり。何故2個あるのか不明。
オフィシャルサイト(日本):http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Special/GoodCharlotte/




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