Hawaiian6
ACROSS THE ENDING (2003.8.6)
Hi-STANDARDの横山健氏プロデュースの3人組メロコアバンド。くっきりしたメロディで、昭和の歌謡曲をギターベースドラムでがちゃがちゃ演奏しました、という感じの楽曲。インディーズチャートを賑わした連中の音がナツメロだった、という興味深い現象を引き起こす。ハワイアン6だから8/6に出した、という駄洒落よりこっちの現象のほうが興味深い。
インディーズロック関連のチャートを見ていると。8/6に新譜「ACROSS
THE ENDING」が発売されてから、過去の「soul」や「ファンタジー」も引っ張られて売れてきている。その状態が何週間か続いてまして、「これは横山健プロデュース効果もあって、ハイスタ系英語歌詞メロコアバンドブームが来るんじゃねえか?」みたいな予想を立ててチェックしてました。新しい流れができるんじゃね?正確には数年前の状態に戻るんじゃね?みたいに。
ところが。結局そういう流れにいたらなかったです。文字どおり、Hawaiian6の一人勝ちといえる状況となってしまいました。良い意味でも悪い意味でも。
までが、9月くらいに書いてた文章の流れ。ですけど10月または11月に入って、locofrankが売れたりMALCOがアルバム出して登場したりで、何やら「叫んでればいいや」みたいなのが減ってきたように思います。
つまり、今、丁度流行や売れ行きの過度期であり、それを象徴するのがこのアルバムのように思います。「ACROSS
THE ENDING」(エンディングを横切る)ではなく、「ACROSS THE
EXCESS」(過度期を横切る)かよ。こんな連想ゲームが隠されていたとは。上手いアルバムタイトルじゃん。音楽シーンにエンディングなんかない。
正直な感想を書きますと。メロディにインパクトがる分、飽きも早かったです。もちろん、「つまらない」という意味ではないです。鋭利なギターが作るメロディは非常に聴きやすく、また覚えやすいものでした。上の「昭和の歌謡曲みたいな」と書いたのは、実際の昭和の歌謡曲を真似た曲があるとういうより、美空ひばりの「赤いりんご」みたいなアップダウンや音の伸ばし方などの、特徴があって覚えやすいものに雰囲気が似ている、という意味合いです。
その代わり、すぐに全てを掘り起こしちゃった感じ。「飽きた」というよりは「もう充分に聴いたな、次のCDを買っちゃおう」という気分のほうが近いかもしれません。
逆に、このアルバム(というよりは、このバンドを)を何時までも聴きつづける人というのはそのメロディに本格的に惚れ込んだということなので、「自分に良いもの見つけちゃった!」と手放しで喜んでいいんじゃないでしょうか。自分の好きなものは自分で決めるんだから。この幸せ者め。
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