update2003.11.17

METEORA / LINKIN PARK  (2003.3.26輸入盤)

 アメリカン・へヴィロック・ミクスチャー・シックスパーソンズ・マイクシノダ。訳すと「説明不要」。その、2ndアルバム。



 「SOMEWHERE I BELONG」のPVでガンダムが使われていたから、逆を考えてみましょう。お題はやっぱりPVにもちらっと出演したゼータガンダム。ガンダムの中でもっとも暗いストーリーを誇るシリーズで、何せ主人公(カミーユ)が精神障害を起こして廃人になるという衝撃のラスト。
 ゼータガンダムは心理描写とかが多いお話で、人間の汚さを含めた人間臭さを前面に押し出したお話だと思います。その汚さの見せ方がまたエグいものでして。カプセルに閉じ込められて宇宙空間に放り出された母親を目の前で殺されるとか(余談ですが、この場面の「カプセルに閉じ込められる母親」というのは何かを象徴していると思います)、女スパイとして潜入して捕虜になった人物が陵辱を受けたことを示唆するシーンがあったりとか、好きになった女は強化人間とか、土曜日の夕方に放映する子ども向けロボットアニメの枠を越えた内容だと思います。
 以上のようなストーリー展開、演出等によって、ゼータガンダムは正直言って「いやあ面白かった」「良かった」と語られるシリーズじゃないんですよね。見ていてどんどん暗くなる。気持ち悪くなる。そして見終わったあとのあの違和感。この違和感は「SOMEWHERE I BELONG」のPVで突然足だけの生物が現れて画面を横切るところにも通じると思います。今のは何だったんだろう、とテレビの前に置いていかれるファン。
 このゼータガンダムの暗さと、リンキンパークの楽曲が持つ暗さは、不思議と一致します。寂しさ。葛藤。矛盾。孤独。「4.LYINGFROM YOU」の「THE VERY WORST PART OF YOU IS ME」なんて、とても総括的にゼータガンダム及びリンキンパークの世界観を表し、かつこの2つをリンクさせる言葉だと思います。
 
 ゼータガンダムでやりすぎた為か、続編「ダブルゼータガンダム」では悩みとか心の葛藤とか孤独とか縁が無さそうなワルガキ集団を主人公とし、面白さを前面に出しています。キャラも面白いのが多いし。マシュマーとか、あんな上官いたら楽しくて死んじゃう。戦場なのに戦死の理由が「上官を観察してたら笑い死に」だよ。遺族年金でるのかな。
 リンキンパークは、続編でどうなるのでしょうか。間違ってもバラを胸にさしたり、巨乳女がひたすら洗濯してたりとか、まあ、勘弁して欲しい。アニメじゃないんだから。もう「リアニメーション」はリリースしたんだし。



「アニメじゃない」なら何ですか?
本当のことだよ。




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