update2004.3.11

マスラヲコミッショナー / 黒盤 (2002.10.16)

 最近発売された新譜「Bee Rock!!」はHMVやタワレコのインディーズチャートで初登場時などはトップ10内をキープし、Tシャツ付き先行シングルも話題になったりで、確実な支持を集めている様子のマスラヲコッミショナー。通称マスヲさん。そのマスヲさんのファーストアルバム。



 などと冒頭で持ち上げてみたものの、先月真ん中あたりからは明らかに売れ行き降下気味です。昨年9月リリースにも関わらず、いまだに好調な売れ行きを示す「locofrank」のような、いわゆる「ブレイク」とはほど遠いJ-POP的なチャートアクションを示してます。ファンが買って、ファンは増えず、そのまま売れ行きダウン。僕自身も購入に至ってません。
 どうもあと一歩が足りない印象がぬぐえないのですが、少なくとも「僕が買わなかった理由」をこの場で披露しようと思います。ファーストアルバムを買った人は、もしかして僕と同じ感想を抱いた方がいるかもしれません。

 僕にとって、このバンドはものすごく惜しいバンドです。すっごい、惜しい。

 力強い演奏、いい感じに入るバックコーラス、それらの良さをしっかり伝えるレコーディング。すべて素晴らしく僕の好みなんですけど、実に惜しいよマスヲさん。その裏声が。本当にごく一部分でみせる囁き声が。

>誰かに とどけ! とどけ! とどけえー

 その力の抜けっぷり、裏返りっぷり。レコーディング中にうんこでも漏れたのかと思ったよ。

 音源とはトータルで好きになったりなれなかったりするという一つの例だと思います。繰り返しますけど、本当に声以外の要素はかっこよすぎてうんこが漏れそうなんです。ややオフスプのテイストを混ぜた「7. 許してください僕たちを」とか楽曲の雰囲気すごいいし、「9. リーチ」のサビのメロディとかバックコーラスとか、仕事の会議中に頭で鳴った事があるほどです。
 だけど、この声だけで僕は手放しの絶賛ができず、新譜購入に至っていません。「8. 叫ばすにはいられない」のはステレオの向こうの僕のほうだよ。惜しい!と。



 例えば。あまり点数で表現するのは好きじゃないんですが、「演奏10点」「歌詞10点」「声1点」だとしたら、そのバンドの総合評価が平均点である「7点」かと言えば、決してそうじゃない。
 違う例だと。いま挙げた「演奏」「歌詞」「声」すべての要素が5点のバンドを、平均点で総合評価を5点とするか個性がないと見なして1点とするか、むしろそれが良いと感じて10点とするか。人とそれぞれだと思います。

 僕は、まあ点数でああだこうだ言うのは避けますけど、とりあえず率先して新譜を買おうというほどではなかったです。本当に惜しいんですけど、他にもっと優先するものがあるのでそっちを買うと。
 売れ行きに貢献しそうでしなかった僕でした。




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