NOT MY PRESIDENT
NOFX / The War On Errorism (2003.5.6)
アメリカの4人組みメロディックパンクバンド。「ノーエフエックス」と読む。
最初、すっげえタイトルだなあとか思った。10.
American Errorist ―――
「アメリカン・エロリスト」て。大統領の下半身に人道的爆撃とか、それはクリトリスじゃねえクリントンだろうとか思ってたら、よく見るとそっちの「エロ」じゃなかった。いやあ失敬。「Eros(エロス)」にあらず、「error(間違い)」のエラー、エラリズムとも読めば良いのでしょうか。
それを踏まえてもう一度タイトルを読んでみる。「 The War
On Errorism
」。「間違い主義者との戦い」。そんでジャケットがこちら。ブッシュ大統領がいつもの眉間に皺寄せたツラで演説してるときの似顔絵、その顔の部分を白く塗りたくって、鼻先を赤く塗って口紅塗って。ようするにピエロ。かっこいいほど小馬鹿にしてる。
以上のことから解るとおり。現在このバンドは徹底的に大統領批判を繰り返しています。ブッシュの顔をモチーフにした「NOT
MY PRESIDENT」なんてTシャツを作って着てるし。そういえばこのTシャツをアメリカの高校生が着てただけで問題になったような気がする。
とにかく。911テロ以来、迷走を続けるアメリカに対し、音楽を武器に働きかけるNOFX。「テロとの戦い」を謳うアメリカに対し、「間違いとの戦い」をスローガンにするCDが世に出ることは興味深い事象であると同時に、「アメリカらしい」と思います。自浄作用、という意味で。シド・ヴィシャスがベースで観客を殴ってから20数年。まさかメロディとメッセージで大統領を殴るバンドが現れるとは。さらに20数年後はどんなふうになるか今から楽しみですね。もう宇宙人くらいしか殴る相手が残ってないぞ、と。
まあCDの背景はこんな感じで。曲的にはもちろんメロコア。言葉で表現して、と言われたら「ギラギラしてるメロコア」とでも表現できるでしょうか。ただ、全体にちょっと弱い気がする。いろんなテイストを詰めようとして、結果として本当の味が薄くなったような。もっともそれは好みの話しなのですが。
そんななか、 7.
Decom-posuerと10. American Errorist
はととってもお気に入り。
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