update2004.7.13

NOT BY CHOICE / MAYBE ONE DAY  (日本盤2003.12.28)

 カナダ出身4組ポップパンクバンド。原田泰三に激似のヴォーカル・マイク(カナダ人)やら良く言えばドラゴン顔まあようするにトカゲ顔のギター・グレン(カナダ人)やら、とにかく顔が強烈な顔ぶれです。
 特にヴォーカル・マイク(カナダ人)のジャケットの裏の写真の原田泰三っぷりは超ウケる。音楽に興味のない方でも、お近くのタワレコ・HMVでこれだけでも確認して頂きたいくらいです。

 その顔が強烈な二人によって1996年に「顔で選ぶんじゃないよ」という意気込み(かどうかはさっぱり知らないが)で結成されたNOT BY CHOICE。2001年に現在のメンバーに固定し、尚且つWARPED TOURに参加。そして2002年にこのアルバムをリリースし、カナダのインディーズ関連の賞を獲得したこともあり、カナダやアメリカでは既にSUM41やSIMPLE PLANと並ぶポップパンク勢という扱いです。
 ・・・て書きながら思ったけど日本じゃSUM41とSIMPLE PLANて決して並んでないよね。サマソニにSUM41が出演すれば一際大きい文字で宣伝されるけど、SIMPLE PLANじゃまだそこまでの待遇は期待できないでしょ。

 まあとにかく。そんな大物だったゆえか、輸入盤はりリースされてないのにこの日本盤だけリリースされるっていうちょっと珍しい状況になってます。そしてHMVでもタワレコでもPOP&ROCKSのチャート10位以内には入って(僕の記憶が確かなら)充分に売れたって感じです。
 そんなわけでして日本でも注目度が高まって迎えた8月の来日公演だったんですけど、どうも延期したりとかトラブルの渦中。



 肝心の内容はまあ正直凡庸っちゃ凡庸なアルバムです。どこにでもあるポップパンク。

 実際ね、本当にGREEN DAYがポップパンクを「これがポップになったパンクです」と世間に広めブレイクした頃の、90年代という感じのシンプルなポップパンクです。正直、ここだっていう盛り上げどころが無い、「平坦な」と形容できる曲ばかりで。メタリックなテイストをはらんだポップパンクとかスクリーモ軍団フィーバーを経験した2000年代のミレニアムキッズの心を掴むのは難しいと思う。
 とまあバンドとしの評価はそんなだけど、僕はこのアルバムに一点、ものすごく評価できるポイントがあります。アルバムとして、すごく良い部分。

 ロック系のアルバムにはよく「最初だけ勢いあるかっこいい曲を配置する」ことをした結果、「中だるみがあって最後まで聴いてられない」「途中で飽きる」という欠点があります。ところがこのアルバムはそのれが一切ない。何せ一番引き締まってる曲が「7. INTOXICATED」ですからね、7曲目ですよ。全11曲のもろ中盤。

 結局、ごく普通のよくある平凡なポップパンクソングを書いてるバンドなんですけど、逆に言えばその書いてる曲は決して失敗していないんじゃないかな。ここは決して平凡じゃない。
 捨て曲って言い方は嫌いなんだけど、どんなアルバムにもやっぱりあんまり聴かなくなる曲やつい飛ばしてしまうトラックがあったりするものです。でもこのアルバムはそんな気にはさせない。全部聴く。

 まあ僕がCDを聴こうって思ったときに、CD棚からこのが選ばれることが少ないってことの方が致命傷ですけどね、あはは。
 まあまだ一枚リリースしただけ(日本では、ね)だし、今後様子を見たいバンドではあります。




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