update2004.7.8

SA / MATCHLESS ATTACK!  (2004.6.2)

 最近、仕事で失敗と言うわけじゃないんですが、先輩から自分の仕事への姿勢の認識の甘さを指摘されました。それは違うんじゃないの、という具合に。
 詳しいことは省きますが、その先輩の指摘は自分では解っていたつもりのことですけど、社会人二年目の慣れのためか、なんとなく忘れていた部分で。指摘されたことの悔しさとか自分への情けなさやらで、その日はなんとなく落ち込み気味で帰りました。
 そして電車に乗って。いつものようにポータブルCDプレイヤーを何となく聴いたら、このアルバムが入ってて。その日のつい前日とかに買って、自分でそのポータブルCDプレイヤーのCDを入れて、朝初めて聴きながら来て、ああいいなあとか思ってたのをその事件ですっかり忘れてました。

 別に明確な理由なんかないけど、何となくこんなんでいちいち負けてられっか、て気分になった。

 僕はサイト内で何度も触れてるんですけど、パンクやロック、うるさいロックに目覚めたのは非常に遅いです。普通、中学や高校で知って夢中になるもんだと思うんですけど、僕は大学入ってからです。年齢で言うと、19〜20歳の頃のギリギリでティーンネイジャー。現在26歳で最近は就職したこともあって金の力でたくさん買い漁ってるけど、それでもこの歳の割りには浅いと思う。
 けどそれは裏を返せば20前後なんて人間的には価値観とか凝り固まっている時期にも関わらず、パンクの姿勢と言うものは僕の価値観や考え方を大きく変えてしまうほど魅力的なものでした。俺、今まで何やってたんだろう。こんな浅い生き方とか狭い考えとか絶対だめじゃん、面白くないじゃん、て。今まで知らなかったことが本当に悔やまれたわけです。

 僕にとってパンクという触媒が与えた影響は本当に大きい。それを好きになったことによって知った世界がたくさんあって、そこから色々吸収しました。音楽とか人生観とかそういうものだけでなく、パンクを追いかける過程で派生した知識とかもたくさんあります。
 そして社会人になった今でも、なんだろ、歌詞とかそういう部分じゃないところでも、今更この言葉を使うのはかなり恥ずかしいんだけど元気づけられたし、こんなんでいちいち凹んでウジウジするほど自分つまらない人間じゃなかったよな、と思えたわけです。



 とまあ最近のSAにまつわる身近な自分話をしたところで、ご紹介をば。

 実は岐阜出身のバンド、日本随一のパンクバンドSAの、再結成3年目の再結成後の3枚目の音源。僕は再結成前を知らないけど、解散ラストライブは伝説的なものになった、というのをどこかで聞いた覚えがあります。
 一応、前作「STIFF UPPER LIP」は8曲入っていてもミニアルバムであり(2000円しなかったし)、したがって今作が2ndフルアルバムということになるそうです。

 なんと日本語の歌が半分を越える。
 そして日本語で歌ってるとは、普通に聴いたらさっぱり解らない。

 以前の音源との比較の話(と言っても残念ながら僕は再結成以降しか持ってないですけど)をすると、この「MATCHLESS ATTACK!」は明らかにその前作「STIFF UPEER LIP」の延長上です。おそらく再結成後の1stアルバム「GREAT OPERATION」でSA再結成を興奮した世代には馴染めなかったと思われる前作「STIFF UPEER LIP」と、同じ雰囲気を出しまくりなわけでして。
 ただ、僕が上述したようにまだまだ浅いお気楽未熟パンクファンなこともあって、抵抗なく楽しめました。そう、すごく楽しんだ。

 何が良かったか。具体的には、すごく楽しそうに鳴るギターの音だと思う。

 ギタリストNAOKIなんですけど、噂話の範囲のため真偽のほどは不明ですがNAOKIの境遇というものを考えると、今の彼のギターの音が楽しそうなのがすごくわかる。実際、3回ほどライブ行ったんですけど、ステージの上ですごく楽しそうにギターを弾くNAOKIは印象的でした。別に、他のバンド時代のNAOKIを見たことないんで比較の話はできないんですけど、とにかく楽しそうだった。「嬉しそう」のほうが言葉のイメージは近いかな。
 そのNAOKIのギターがもっとも楽しそうなのが「3. BOOTS ON THE GROUND」。本当に楽しそうに踊ってる。きっと30になっても40になっても僕はグループ魂が歌うようにシコるの止められないし、30になっても40になっても今と変わらずパンク聴きながら楽しく過ごすんだろうな。
 この曲を聴いてると自然にそう思えるし、きっとそれは当たるだろう。幾つになっても、楽しく生きるのは大事なことなんだよ。また一つ賢くなりました。



 僕は満員電車に揺られて通勤する、黒髪・眼鏡・ネクタイの平凡なサラリーマンだけど。僕の毎日はすごく平凡だけど。たまにトラブルプロジェクトに巻き込まれるとトンでもない残業生活を送るけど。
 その生活にはパンクロックとかガンガンに絡んでくるわけ。通勤のお供にパンク含めうるさいロック。

 最初の話に戻るけど。そのSAが気づかせてくれたことは自分では解っていたつもりのことですけど、社会人二年目の慣れのためか、なんとなく忘れていた部分で。気づかされたことの悔しさとか自分への情けなさやらで、それでも、だからこそ、毎日チョー楽しいぜ。




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