update2003.9.9

バリエーション豊富なダンディ坂野
セックスマシーン / いい人どまり  (2002.7.10)


 1. 死んじゃって頂戴
 2. めがねにおさげ
 3. 泣いて’99
 4. ブロークンハート
 5. まわり道
 6. ファックザポリスメン
 7. ガキ大将
 8. いい人どまり
 9. 勇気100%

 4人組ロックバンド。音は全曲とは言わないけどパンクテイストがかなり強い。でも見た目はパンクじゃなく、ルックスでもファンを魅了してる。特にイケメンボーカルとイケメンギター。絶対いい人どまりじゃないよ。きっと文字通りセックスマシーン。4月(だっかかな?)にベースが代わりました。ただいま2ndアルバム発売中、この「いい人どまり」は1stアルバムね。


 歌詞がね。ものすごくストレートです。そして遊び心豊富。そんなストレートかつ遊び心豊富な歌詞をストレートな音楽で表現。非常に分かりやすい。死んじまえ。死んじゃって頂戴。

 ここで、当然ですがダンディ坂野を引き合いに出したいと思います。

 ぶっちゃけ面白くないからちっとも売れなかったダンディ坂野。ブレイクするまでの芸歴はけっこう長い。観客がちっとも笑わない日は楽屋でひっそり涙したことでしょう。その度に「泣いてなんかない」と言い訳しながら実はブロークンハート。笑わない観客なんか死んじゃって頂戴。帰り道で気分はファックザポリスメン、僕の人生どう思う?そんなダンディさん、ステージ上でたまたま思いつきでやった「ゲッツ!」が客に笑ってもらえ、まわり道の結果大ブレイク。100%勇気(そして無計画)。

 僕はダンディ坂野って面白かったからブレイクしたんじゃなく、「分かりやすかった」からブレイクしたと思うんですよね。ブレイクのきっかけとなった1発技「ゲッツ!」ですが、1回見たら誰でも真似できるじゃないですか。ただ悲しいことにダンディ坂野はその分かりやすいものが1つしかなかった。あと世間も、きっと1つしか受け入れなかったと思う。ブレイクした瞬間から一発屋であることが約束されているようなものです。100%勇気(そして唯一)。

 そして、同じ「分かりやすい」というキーワードを掲げることができるセックスマシーン。ところがセックスマシーンの分かりやすさって、バリエーションが豊富だと思います。
 まずバンド名から言って覚えやすい=分かりやすい。次に各曲の歌詞がストレートっていうのはもう触れたことなんですけど、さらにサビでそれを繰り返すといういかにもパンク的な手法によって1回聴いただけでだいたいライブで一緒に歌えて盛り上がれる曲ぞろい(長い文章だなあ)。そのなかで 3. 泣いて’99 も妙に古いメロディで聞いたことあるようなサビで分かりやすい。7. ガキ大将 も繰り返しで馴染むメロディに皆さんご存知のジャイアニズム全開。カバー曲の「100%勇気」もカバー元が光GENJIの曲のため、とても大衆的。分かりやすい。
 これらダンディズム(いま思いついた単語。ゲッツ!)の分かりやすさ、これらを豊富に取り揃えているところがセックスマシーンの魅力だと思います。どこを切ってもダンディが登場する金太郎アメロック、セックスマシーン。砂糖の代わりに少々パンクを練りこみました。だからそんなに甘くない。

 ダンディ坂野はバリエーションの少なさから後がないのですが。しかしダンディ坂野の分かりやすさ、それに加えてバリエーション豊富という武器をひっさげ。今後もセックスマシーンの活動は同じように続きそうです。

 でもこの方達学生さんなんですよね。普通に就職してバンド活動終了とかなりそうです。


 最後。1つ驚くことがあります。魂レーベルのSMASH RAID(残念ながら解散しました)が中心となってつくられた「BREAK!」というコンピレーションアルバムがあるのですが、そこにこのセックスマシーンは 5. まわり道 で参加してます。
 はっきり言って解せません。カバー曲である 9. 100%勇気 を除いて、このアルバムのなかでこの「まわり道」が最も浮いた曲だと思います。取って付けたような余分なイントロに、AメロBメロとサビなんて違う曲を繋げたような不自然さで。ぶっちゃけ、このアルバム通して一番聴き応えがない。それをコンピ盤で披露。コンピ盤て代表曲とか収録するのが普通じゃなくて?この曲を選んだ理由がさっぱり。

 裏を返せば他の曲があまりに良かったということです。でもこの選曲はなあ?




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