update2004.9.6

S.T.U.N. / EVOLUTION OF ENERGY  (2004.2.25日本盤)

 S.T.U.N.=(Scream Toward the Uprising of Non-Conformity)、「体制に順応せず、自らの意志で立ち上がる者たちへの叫び」、(以上同アルバムの日本盤ライナーより引用)というバンド名を名乗る4人組。2000年にロサンゼルスで結成。
 ヴィジュアル的には鳥肌実ばりの髪型のニール・スパイズ(ギター)とシド・ヴィシャスそのまんまのファッションのホビー・オルト(ドラム)がインパクトあり。



 僕が彼らを初めて知ったのはSONICMANIA2004でした。彼らのライブパフォーマンスに圧倒されて「やべーカッコいいバンドだよー」と鮮烈に印象付けられて。そこで気になったので購入した音源がこの「EVOLUTION OF ENERGY」(エネルギーの進化)です。どうやらたぶん1stアルバム。

 ところが、音源で聴くとどうもあまり良くありませんでした。

 CDで聴くと、どうも大事なところでそのライブで見せたエネルギー=音が躓く(つまづく)ような感じになります。聴いてて妙に消化不良な気分になる感じで、「あれ?こんな感じだっけ?」ともぞもぞしてしまう。「EVOLUTION OF ENERGY」なんてアルバムタイトルなのにそりゃ無いんじゃないか。
 まあこれはCD買ってじっくり聴きゃすぐに解る、簡単な話ですよ。もともとそういうのが彼らの音楽なんです。バンドが奏でる音の表面的なメロディは、なにやら曲と曲を無理矢理つなげたような編曲で、例えばメロコアバンドが持つような疾走感溢れる流動的なメロディを持たない曲風です。ギターを「ジャ、ジャ、ジャ、ジャ」と刻みながら鳴らしたり、突如として静かになって突然爆発したり。

 結局、ライブでこそ弾けるこのエネルギーを持て余しているアルバムという感じでした。
 逆に言えば、ライブが面白いバンド。ライブでのヴォーカルの変な動きとか、突拍子のない行動とか、すっげえ面白い。
 本来はエネルギーとして転化するのが難しいサウンドを、そのライブパフォーマンスによってオーディエンスを引き込み、膨大なエネルギーに転化することに成功してるように思えます。
 ・・・なんてバンドがそんな珍しいバンドじゃないのは知ってるつもりですけど、もしこのアルバムが先だったら次に何かリリースされても僕は見向きもしなかったかもしれません。その点、僕にとって幸運なのは、先に彼らのライブを見たこと。こういう強烈なライブパフォーマンスをするバンドなんだ、ていうことを強く改めて認識できました。



 上述のソニックマニアで初めて見たときは「曲的にはややホラーテイストがあるもの」「マリリンマンソンにポップパンクのテイストを強くしたよう」などと思ったんですけど、世の中では「レイジの影響が強い」というのが多いように思います。けっこう納得。好きな曲は「8. WATCH THE REBELLION GROW」や「9. WE WANT YOU」あたり。

公式サイト:http://www.stunmusic.com/ ※ENTERより先は音あり注意。




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