update2003.8.11

国谷課長のパソコンアクセス事件

 国谷課長は今年5歳になる愛娘、『舞子』に見送られて家を出た。国谷課長は少し遅くに結婚をしたものの、ごく普通に幸せな家庭を築き、とあるシステム・インテグレーションの企業に課長として勤める、平凡な男だ。
 国谷課長は会社に着いて自分のパソコンを立ち上げた。国谷課長のパソコンには、重要なビジネス上のデータが入っている。取引先の情報、売上げデータ、現在開発中のシステムのプログラムから、無修正動画まで、まさに他人に見せることはできない貴重なデータの保管場所なのだ。しかしパソコンを立ち上げた国谷課長は驚いた。夜中、誰かがファイルにアクセスした形跡がある。誰かがパソコンにログオンしたようなのだ。しかもアカウントは国谷課長自身のものだ。どういうことか。

 産業スパイに違いない。犯人は課の人間なのか?いや、それよりも、犯人はどのようにして、国谷課長のアカウントに対するパスワードを手に入れたのか?

 国谷課長はだれにもパスワードを教えていない。

 国谷課長のパスワードは英数半角文字で6文字だ。偶然見つけられるものではない。

 国谷課長は何かの紙にパスワードをメモした、などということはない。パスワードは、国谷課長の頭の中にしか存在しない。他にあるとしたら、サーバの中だけだ。

 国谷課長が勤める企業は大企業だ。アカウントとパスワードは、厳重にガードされた別のサーバで管理している。そのガードは絶大だ。

 産業スパイはいかにして国谷課長のパソコンのアカウントとパスワードを知り、アクセスしたのか。

答え:国谷課長はログオンするためにパスワードを入力するとき、必ず「ま、い、こ」と口に出していた。



 技術とかテクノロジーとか、そういうのは使う人間次第だっちゅーこと。基地外に刃物の同義語が、ブッシュに核ミサイル。




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