update2004.1.31

LETTER KILLS / THE BRIDGE  (2004.7.27輸入盤)


 2004年総括更新がまだ途中ですが、たまには息抜きに違う音楽テキストでも。というわけで今回取り上げますのは昨年夏に1stアルバムをリリースしたLETTER KILLS。アメリカでは宇多田ヒカルがリリースに利用したレーベルということで有名にならなかったISLAND RECORDよりのリリースです。
 LETTER KILLSは「こんな紹介文のバンドはマジな話腐るほどいるね」というフレーズがぴったりな「南カリフォルニア出身の5人組」、 WARPED TOURやNINTENDO FUSION TOURなどに参加して注目を浴びる。プロデューサはHOOBASTANKやINCUBUSのプロデュースで知られるジム・ワート。とりあえず良いですねこのバンド名。昨日までの友達を翌日即座にe-mailで中傷したり縁を切ったりできる時代にぴったり(もちろん皮肉で言ってます)。

 現在なんとか頑張って更新中の2004年総括シリーズでは、ベスト5に入らなかった彼らですが、もしあのベスト5が「オススメの5枚」という形なら間違いなく彼らを入れました。元々音楽なんざ個人嗜好や聴くときの気分・感情などが複雑に絡むものだから無条件で「オススメです」というのは抵抗があるのですが、彼らに関しては非常にオススメです。まあ責任は持たんけどな。





 何故オススメかと言いますと、非常に個人的な話なんですが、僕は彼らをWARPED TOUR2004のコンピ盤で知りました。そして彼らは収録されている全52バンドのなかで強烈な印象を放っていたバンドの一つでした、これががでかい。マジでヤられたね。

 冒頭で触れたとおり、この1stアルバムはISLAND RECORDよりのリリースです。そしてこのISLAND RECORDはTHURSDAYやTHRICEがアルバム等をリリースしているイメージもあって(随分と部分的ではあるけど)、またLETTER KILLSのヴォーカルの歌い方に激情系、いわゆるスクリーモなテイストを感じる部分もあるため、世間ではスクリーモと括られることもしばしばあるようです。NINTENDOが主催するNINTENDO FUSION TOUR(どんなだよ。ちなみにヒップホップの人「マリオ」が参加してたら超笑えたはずだ、おしい)にSTORY OF THE YEARやMY CHEMICAL ROMANCEやLOSTPROPHETSらと回ったのも、このイメージ固めに一役買っているかもしれません。
 ただ演奏はいわゆるスクリーモと呼ばれる美しい旋律、とはほど遠いものでして。どちらかと言えばアグレシブなギターが特徴的なサウンドです。これがシングルにもなったトラック"DON'T BELIEVE"に如実に出てますよね。ちなにみこの曲はHOOBASTANKの"A CRAWLING IN THE DARK"に通じるアップテンポナンバーで、このあたりはプロデューサがバンドに持ち込んだテイストかなと思います。もっとロックに詳しい人ならこのあたりについて面白い見解示してくれそうな気がする。





 個人的にこれは噛む人によって随分と味が違うガムかな、と思います。つまりパンク味にもなるし、古いロックのような味にもなるし、ちょっと変わったスクリーモ味にもなる。ね?これなら色んな人にオススメできるでしょ。まあ、やっぱり責任は持たんけど。
 これがけっこう行けるんじゃないか、と思います。THE USEDのブレイク以降、雨後のタケノコのごとくたくさん出現したスクリーモ軍団に食傷気味、そろそろ飽きてきたリスナーは多いはず。そんな市場に「パンクぽくもあるよね」「古いロックを感じる」そんな看板も掲げて参入。

 要するに彼らの音楽性は、様々なロックファンに受け入れられる要素をたくさん持ってる。そこに尽きるね。単純な結論で悪いけど。
 現在のところ、ビルボードであれ日本のチャートであれ、商業的な成功と呼べる状態ではないですが(ビルボード初登場130位)、次のアルバムではと期待するところ大です。個人的に気に入っちゃったし。好きな曲は#3"WHAT EVER IT TAKES",#6"TIME MARCHES ON"。

 ちなみに彼らを購入して「おいツマンネーバンドを持ち上げて紹介するんじゃねーよ」という方は僕に苦情のe-mailをたくさん出せばいいと思います。本文はそうだね、"LETTER KILLS YOU"の一言で良いんじゃね?


オフィシャルサイト:http://www.letterkills.com/ ※リンク先音あり注意!




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