update2004.11.3

SHEBANG / THE WHOLE SHEBANG  (2004.9.2日本盤)

 t.A.T.u.ドタキャン騒動。それはジャニーズに支配されてる音楽番組ミュージックステーションの宣伝になった結果から考えて「テレ朝が仕掛け人じゃねえの?」という思考が浮かぶ前にテレビの論調に乗せられて「日本を馬鹿にするt.A.T.u嫌い」なんて憤慨してt.A.T.u.のCDを中古ショップに売り飛ばす人を大量生産した騒動でした。その後のドーム公演がガラガラだった報道を聞いて、日本全体がマジメに怒っていたこを実感し僕は意外に感じました(初めからドームで演るのが無謀、という指摘もありましたが)。
 ところがいざ売り飛ばして時間が経ってしまうと、あの耳障りの良いメロディが懐かしくなってしまった・・・ねっとりとしたキスのような、あの援助交際の背徳感溢れる声がないと夜眠れない。そんな方(要するに変態)も多いんじゃないでしょうか。

 そこでそんな方にお届けしたいのが今回紹介するスウェーデンのヨハンナとマリナのポップ・ロック・デュオ、SHEBANG(シーバング)。avexという大手レーベルより日本盤のリリースです。
 「ややダンスぽさを持った北欧ポップス」と「ややロリテイストを醸すおてんば娘ロック」の見事な融合です。両方「やや」を接頭語に持つのがポイント。変態のニーズを満たす色気は無いものの、非常に日本向けのキャラですよ。




 実はですね、このアルバム2001年に彼女たちのファーストアルバムとしてリリースされてます。このアルバムにアヴリルを連想する"SKATER GIRL"なんてタイトルの曲があるんですけど、彼女たちのが先なんですよね。すでに相応のキャリアを積んでいてヨーロッパとかでは高い人気を誇ってるようですし、彼女たちのシングル曲などはスウェーデン国内の売り上げチャートでは1位を獲得しています。そのクセ一人(どっちかは失念)はDOLLのインタビューで未だに工場でバイトしている、と答えてまして、庶民派な印象があります(もしかしたらスウェーデンという国の国民性かもしれませんが)。

 曲はとても明るいナンバーばかり。ここ数年の「女性」「ロック」「売れ筋」というのはどうも暗い曲という傾向があるように感じます。アヴリル・ラヴィーンもアシュリー・シンプソンもエヴァネッセンスもヒラリー・ダフもアナ・ジョンソンもリリクスも。いわゆる内省型ロックという感じで、支持者のキーワードは「共感」。ポップなパーティーチューンで聴いてて楽しいというファン層の獲得とは違うようです。
 その点、「パンク」というアプローチを試みていることにより、TUULIやEYELINERSと言った女性ポップパンク、メロディックパンクバンドのような明るさを持っているという印象でしょうか。元気になれる一枚です。




 好きな曲はトラック3"ROMEO"とトラック11"WET WONDER"。あとパンクリスナーとしてはRAMONESのカバーであるトラック6"SHEENA IS A PUNK ROCKER"もポイント高いです。


オフィシャルサイト:http://www.shebangonline.com/
オフィシャルサイト(日本):http://www.avexnet.or.jp/shebang/




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