update2004.4.30

つんく♂ / TAKE 1  (2004.2.18)

 ご存知、現在の日本における大物プロデューサの一人つんくさん。そのご本人が「やっぱり僕の原点はロックなんですよ」と語りながら、モーニング娘。や松浦亜弥やセブンHOUSEに提供した楽曲をセルフカバーしなおかつセルフソングする、D.I.Y精神溢れる渾身の一作。箱パッケージにつんくさんのセミヌードまで楽しめるミニ写真集までついた豪華仕様。
 最近のモーニング娘。のおとめ組の「友情 〜心のブスにはならねぇ!〜」がゴリゴリのパンクロックナンバーであったことからも、前述の「僕の原点はロック」発言が実はリスナーやマーケットが想像する以上に本気だったことが伺えます。まるでJET(昨年大注目を集めたオーストラリアのロッケローバンド)にでも感化されたかのように、間違いなくつんくさんの中にロック・リヴァイバルがあるようです。



 ところが。

 このアルバムの発売日であった2月18日は、他にも横山健のソロアルバムやシャカラビッツの最新アルバムとリリース被っていたため、次の週のチャートをタワレコとHMV両方ともしっかりチェックしてたんですけど、もう驚きました。まさかこの3枚でつんくが一番売れてないとは思わなかった。いや、つんくが一番売れないというのはまだ予想の範囲だったんですけど、ここまで売れなかったとは。確かHMVのJ-POPチャートの、50位にも入ってなかったんじゃなかったかなあ。
 追い討ちをかけるように、おとめ組「友情 〜心のブスにはならねぇ!〜」は同時リリースのさくら組「さくら満開」にチャート戦争で負けてしまう。

 ロックに蘇った男、すぐにトドメを刺されたか。ちーん。

 でもね、今までリリースした曲を「自分で歌いました」だけでは売れないのも仕方ない気がします。チャートリアクションはまっとうなリアクションかもしれません。



 しかし。アイドルがロックテイストの曲をリリースするのは、今後の日本のJ-POPシーンでは売れ線になっていくと思います。大塚愛の「さくらんぼ」は好セールスを出してますし、このあいだテレビでは上戸彩がスカパンク風の曲を歌ってました。ちょっと前だと浜崎あゆみの「Because of You」は僕はリンキンパークっぽいとか思いましたし(もともとあゆの曲はメタルテイストを含んでるものが多いですけどね)。
 アイドルがクールなR&Bではなく、無理してヒップホップを口ずさむのではなく。明るくかわいいポップロックを歌ってるほうが、楽しいし元気がでる。合理的じゃん。

 ロックテイストをどこまでアイドルが歌えるものまでアレンジし、それなりの歌唱力を持つかわいい娘に歌わせるか。

 このアルバムのセールス的失敗はさて置き、ロック畑からのプロデューサならこれが上手くできるんじゃないかなとか期待します。このアルバムはそのための伏線として、実験的にリリースしたんだ、と解釈して。
 まあそんなアイドルロックのCDを僕が買うかどうかは別として。つんくがそんなプロデュースを連発するの世の中も見てみたい。ポップなものからハードなものまで幅広く。あややが血管ブチ切れそうなデス声で「桃"ッ色"ッの"ッ片"ッ思"ッい"ッ」と叫ぶのもまた一興。アイドルオタクがの口から「グラインドコア」というセリフが聞けたらそれはそれで素敵な世の中です、ナパームデス。



 まあそんなことより。「11. LOVE〜 Since1999〜」に浜崎あゆみの代わりに僕の大好きな高橋愛を起用したことだけは、もう本当に高く大きく評価できます。いや、評価なんて偉そうな言葉を使うべきではないですね、感謝っすよ。ありがとうつんくさん!僕の大好きな高橋愛を起用してくれて!大人のデュエットソングが僕の大好きな高橋愛にこなせるかどうかという問題もあったと思いますが、そんなものは関係ない!

 だって。ロックだもんね。




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