テロリストの予告
俺はテロリスト。
この組織ではそれなりの地位を得ている。
ある日、俺はボスから行動の命令をうけた。それはもちろん、テロの実行だ。
計画書を極秘裏に受け取る。
用意周到な計画。さすがボスだ。いつもながらこの方には頭が上がらない。
俺はこれからの自分の行動で、世間が恐怖するであろうことに高揚し、興奮した。
ボスの計画どおり実行した。武器や爆薬の調達、実行部隊の人選。
ボスの計画書通りに仕事をこなしていった。なんら欠陥のない計画だ。
あとは予告文書を送りつける。
もちろんそれは警察を各地に分散させるニセの予告文書だ。
そう、陽動作戦としての予告文書だ。予告文書に踊らされた警察は分散される。
その隙にテロの実行、および撤収。
完璧な計画だ。
逃走ルートもすでに確保してある。資金面の問題もない。
あとは予告文書を警察に送りつけるだけで、すべて準備は整う。
俺は計画書にある文面通りのテロの予告文書を送りつけた。
これで警察どもは踊らされる。その隙に我々は本命の作戦を実行するのだ。
完璧な計画のはずだった。
俺は逮捕された。俺と行動をともにしていた実行部隊も逮捕された。
俺を逮捕した警察は証拠として、俺が送った予告文書を持っていた。
「これが今回の逮捕の決め手だよ。」
警察は嘲笑しながら、俺に予告文書を突き付けるように見せてきた。
そこには差出人の名前と住所が書かれていた。
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