update2004.3.16

らりるれろ


僕の住んでいる世界はすべての語尾に「らりるれろ」を付けるんだらりるれろ。誰が決めたルールでもないけど、でもこれが当たり前なんだらりるれろ。お父さんもお母さんも子どもも政治家もポルノ女優もこれが普通なんだらりるれろ。朝は眠い目をこすりながら「・・・おはようらりるれろ」と言うんだらりるれろ。もちろん、人に危険を知らせるときも「危ないらりるれろ!」と言うし、婦女子の悲鳴も「キャーらりるれろ」なんだらりるれろ。
銀行強盗も例外じゃないんだらりるれろ。「金を出せらりるれろ!」「命だけはお助けをらりるれろ」「犯人に告ぐらりるれろ!」「君は完全に包囲されたぞらりるれろ!」「もう逃げられないぞらりるれろ!」「大人しく自主するんだらりるれろ!」「君のお母さんも来ているぞらりるれろ!」「たかし、何てことするのらりるれろ」「おふくろらりるれろ」なんて具合だらりるれろ。
国語の授業はもっと大変だらりるれろ。「あいうえおらりるれろ」「かきくけこらりるれろ」「さしすせそらりるれろ」と続き、当然ながら「らりるれろらりるれろ」となるんだらりるれろ。この世界の子どもは自分の名前より先にらりるれろを覚えるんだ。まあ当然と言えば当然なんだらりるれろ。

「もう駄目だよらりるれろ」「余命3ヶ月ですらりるれろ」「じっちゃんの名に掛けてらりるれろ」「ラリーでラリるならりるれろ」「ライオネル・リッチー来日らりるれろ」「真理は一つだらりるれろ」


こんな世界だからこそらりるれろ。少しでも「らりるれろ」を付けないと目立って仕方ないんだらりるれろ。色物を見るように見られるんだらりるれろ。ちょっと「らりるれろ」を付けないとそれこそ鬼の首でも取ったかのように「らりるれろを付けてないじゃないか」と騒がれるんだらりるれろ。ルールとは怖いものだらりるれろ。それは人を錯覚させるものであり、錯覚した人は少しでも違う人を追い込むものなんだらりるれろ。当たり前という名の凶器だらりるれろ。

少しでも違うことを否定する世界が嫌いだぱぴぷぺぽ。




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